イギリスの田舎町デディントン(DEDDINGTON。テディントンTEDDINGTONではない)で地元のレポーター、シャーロットが惨殺された。
死体の様子から大型の獣に喰いちぎられたらしい。
この不可解な事件の調査を依頼された探偵が何故か地元の古書店へ。
彼が手に取ったのは「CRYING WOLF」と題されたすげーでっかい本。
オーナーらしき女性(「私を愛したスパイ」「マニアック」のキャロライン・マンロー!)は『その本は売りものじゃない』と言いますが、探偵さん一歩も引かず。
『いいからこの本を俺に売るんだ!』
何故、探偵さんがこの本にそこまでこだわるのか、事件と何の関係があるのか、呆気にとられるこちらを置き去りにしてOPスタート。
これでもか!というくらいムーディ&スタイリッシュな歌と映像で007オマージュ。
ホラーなんだよな、これ。そんなにキャロライン・マンローをゲットできたのが嬉しかったのか。
「ザ・ランペイジ」(2015年/トニー・ジョピア監督)
その後のやり取り省略で「CRYING WOLF」を手に入れた探偵さんはその足でパブに行き、ビールを注文。テーブルにドン!と本を広げて読書タイム。
最初の1杯は英国らしくギネスで。
ここからこの本の内容が本編になるのですが、それってただの再現フィルムなんじゃね?
長年に渡り人間を狩って来た狼人間グループが田舎でキャンプ。ついでに人間狩りを楽しもうという計画でしたが、このキャンプの案内人が狼人間ハンターで…。
要するに劇中劇なんですが、更に劇中人物が「こんな話知ってるか?」と次々与太を飛ばすので、横道脇道迷い道。
ニンジャまで登場しちゃいます。
時折、パブに戻って探偵さんがビールのお代わり(まったり)。
満足げに読み終えてお勘定…って、ちょっと待て。女性レポーター惨殺事件はどうなった?
小説なのか記録なのか報告書なのか魔導書なのかも分からない謎の本一冊、パブで読み耽って終わりかい!?
まぁ何かそれっぽいオチがついて終わりはしますが、なんだかなぁ。
一番の見どころはEDの撮影風景。実に和気あいあいと楽しそうで。ノリノリで全裸ダンスを見せる奴もいるし。
何度やってもうまくいかないアクション(トランポリンか何かでカメラ前に飛び込んできてシュタッと着地してポーズを決める)が上手くいって「カット」の声が掛かった時はスタッフと一緒に拍車してしまいました。
限りなく自主制作の低予算映画で、見渡す限り褒めるところのない作品ですが、何となく切り捨てられない困った奴です。
★折角なので、各国の狼男に登場してもらいましょう。
まずはフランス。
続いてカナダ。
最後にスペイン。
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