本当にやっていたら大変な事ですが、冒頭からエンディングまで切れ目なしのワンムービー・ワンカット。
メイキングがあれば見てみたいものです。
「ネイビーシールズ ローグ・ネイション」(2021年/ジェームズ・ナン監督)
海上を飛ぶネイビーシールズの輸送ヘリ。指揮官はハリス大尉(スコット・アドキンス)。
同乗しているのは国防省の女性分析官ゾーイ・アンダーソン(アシュリー・グリーン)。
向かっているのはポーランド領の海に浮かぶ孤島に作られたテロリストの収容施設(通称「黒い島」)。
ゾーイの任務はここに収容されているトルコ系英国人アミン・マンスールの身柄確保と米国移送。
人違いだと泣き喚くマンスール、移送なんて話は聞いていないと手続きに応じない収容所長。事の経緯を説明している時間はない。ゾーイが移送を強行しようとした時、正面ゲートに1台のトラックが。孤島なのに?
停車と下車を命じる警備を無視してトラックはゲートを強行突破。荷台から飛び出して来たのは武装兵士の集団。更に2台目。
瞬く間に全島制圧。
武装集団のターゲットはマンスール。奪還ではなく抹殺(口封じ)。
止む無くハリスとゾーイはマンスールを確保したまま手近な建物に籠城。
救援無しでは全滅は時間の問題ですが、通常回線は勿論、衛星電話も不通。
残る手段はアレイ通信ですが、機材は別棟。しかも、通信妨害を回避するためには手動で周波数を再調整しなければなりません。
裏口も窓もないのでダクトを使って外へ。
…とここまで観てようやく本作が「エイリアン2」のフォーマットを流用していることに気づきました。
ネイビーシールズ(「エイリアン2」ではマリーン。以下同様)が部外者の女性ひとりを連れて外界から隔絶された施設に行くも、敵(エイリアン)の集団に襲われて交戦。
乗って来たヘリ(上陸艇)は破壊されて帰投不能。
援軍(予備の上陸艇)を呼ぶ(遠隔操作する)ために、別棟(通信棟)に移動し手動で周波数を再調整(端末を接続)。
移動手段はダクト。
籠城に関しては守るも攻めるも突っ込みどころ満載(と言うか突っ込みどころしかない)ですが、広義の「要塞警察」リスペクトだと思えば微笑ましい限り。
ワンショット撮影(原題「ONE SHOT」)の緊張感を愉しみましょう。
おまけ
近接格闘シーンでアントニオ猪木対タイガー・ジェット・シンの「あの」シーンを彷彿とさせる戦い模様が。
★籠城ものと言えば…
★その原点は「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」ですが、更にその源流を辿ると…
★ついでに延長線上にある作品が…
★本日のTV放送【13:40~テレビ東京/午後のロードショー】