デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

【これが長州の入場テーマだと!?】カム・テイスト・ザ・バンド/ディープ・パープル【クラシックロック探訪34】

昨日の「1984全日本プロレス最強タッグ決定リーグ戦最終戦横浜文化体育館大会」の続きです。

カードは序盤ですが、個人的目玉は第5試合に組まれた大熊元司グレート小鹿石川敬士組対アニマル浜口谷津嘉章長州力組」の6人タッグマッチ。


まさか全日本の会場に「パワーホール」が鳴り響く日が来ようとは…と感慨無量な思いで≪その時≫を待っていたら、耳に飛び込んで来たのは…

♪Hey!Hey!Hey!Hey!Hey!Hey!

という謎の掛け声と聞いたこともない入場曲。

え、なにこれ? パワーホールじゃない?

なんじゃこりゃこりゃと思う間もなく、試合は長州がラリアットで大熊沈めて幕(12分11秒)。

呆気に取られてしまいましたが、良く聞きゃこれDeep Purpleの「Comin' Home」じゃないですか。

冒頭の掛け声(鳥山雄司の「Korean dress partⅡ」イントロからの流用らしい)とか変なアレンジがされてるし、ボーカル無しのインスト曲になっているので気が付きませんでした。

最初はパワーホールの版権をテレビ朝日が押さえているか何かで著作権的に使えないのかと思いましたが、日テレの方針(パワーホールは使わず新テーマにする)だったみたいです。

これに反発した長州が『パワーホールに戻せやゴラ!』と主張して目出度くパワーホール復活。Comin' Homeは谷津嘉章のテーマになったのでした。

Comin' Homeのオリジナル版が収録されているのは、1975年に発表された、

カム・テイスト・ザ・バンド/ディープ・パープル

Come Taste the Band/Deep Purple

前作「嵐の使者(Stormbringer)」を最後に脱退したリッチー・ブラックモアに変わってトミー・ボーリンが加入した第4期唯一のスタジオアルバムです。

Comin' Homeはこのアルバムの冒頭を飾る新生パープルの名刺代わりの1曲。

景気のいいロックンロール・ナンバーですが、アルバム全体としては邪魔者リッチーがいなくなって羽を伸ばしたカパーデイル、ヒューズ、そしてトミーが思うさまファンキー・ミュージックをソウルフルに奏でています。

確かデビュー当時の馳浩(最近お騒がせですね、センセイ)も「好きなアルバム」として本作を挙げていたような…。

リッチー信者には大層評判の悪い本作ですが、ホワイトスネイク前夜祭だと思えば味わい深い名アルバムだと思います。

日本テレビ編集版のComin' Homeはこちら。

www.youtube.com

★オリジナルComin' Homeはこちら(Live Version!)

www.youtube.com

★そう言えば一昨日12月4日はトミー・ボーリンの命日でした。

 

 

 

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