デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

鉄人28号/白昼の残月

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晦日にアニメ観てる中年ってどうよ。

「鉄人28号/白昼の残月」(2006年/今川泰宏監督)

舞台は昭和30年(戦後10年)の帝都東京。

本土防衛の切り札として作られたものの諸般の事情で封印された最終兵器「廃墟弾」を巡る日米の攻防戦・・・意外と硬派(キャラは思いっきり漫画漫画してますが)。

ビジュアルも凝り凝り。

夜の銀座に制御不能となった鉄人が地響きを立てながら現れ咆哮する場面はまんまゴジラ(しかも音楽は伊福部昭)。

他にも兵隊レギオンに襲われたガメラとか、機動警察パトレイバー劇場版一作目の零式を思わせるシーンも。

廃墟弾処理のために顔半分が溶けてケロイドのようになってしまった鉄人のビジュアルはちょっとヤバイ。

白眉はハリネズミのように全身を廃墟弾で覆われた有り得ない大きさの「大鉄人」でしょうか。

実写版は「何も分かっていない」人が作ったためにマニア・一般双方から総スカンを喰らってしまったようですが、アニメ版は「最終兵器」「米国の再占領計画」「明かせぬ血縁」「二人の正太郎」「死に場所を求める特攻崩れ」「戦後の復興」などなかなかツボを押さえた作りになっていたと思います。

 

★ご参考