『そんな格好で人前に出てみろ、逮捕するぞ』
(You wear those things in public, I'll arrest you.)
『その言葉を待ってたのよ』
(I've waited so long for you to say that.)
ついに発売、ジョン・カーペンター「要塞警察」デジタル・リマスター版!
本編に行く前にモトネタを確認しておきましょう。
「リオ・ブラボー」
(1959年/ハワード・ホークス監督)
保安官ジョン・T・チャンス(ジョン・ウェイン)は、酒場で人を殺したジョーという男を逮捕。
ジョーの兄ネイサンは手下を集め、釈放を求めてチャンスを脅迫しますが、チャンスの仲間は脚の悪い老人スタンピーとアル中の保安官助手デュードのみ。
見せ場がつるべ打ちのハリウッド映画を見慣れた人には「やけにまったりした映画だなあ」と思えるかもしれません。
単純な話の割りにクライマックスまでがちと遠い(そのくせ、あっさり終わる)。
ここは物語の流れよりも、散りばめられたエピソードを楽しみましょう。
女賭博師フェザーズ(アンジー・ディキンソン)とのロマンス、デュード(ディーン・マーティン)のアル中克服など。
デュードがアル中克服のきっかけとなるのが、酒場で演奏されるトランペット曲「皆殺しの唄」。
もう、間違いなく私的サントラベスト10に入るかっちょ良さ。
この映画が、フレッド・ジンネマンの「真昼の決闘」に対するアンチ・テーゼというのは有名な話ですが、どうでもいいです、んな事は。
小粋な大人の丁々発止を堪能しましょう。
さて、これで準備運動終了。次回、いよいよ「要塞警察」。