ロボコップもそうですが、文字だけ見ると滅茶苦茶頭悪そうなタイトルです。
「FULL METAL 極道」(1997年/三池崇史監督)
フルメタルな極道。大体察しがつくと思いますが、その通りの内容です。
舎弟はおろかカタギ衆、果てはチーマーにもバカにされるヘタレヤクザ鋼健介(うじきつよし)。
お先真っ暗な負け犬人生に朗報が。敬愛する兄貴(シーザー武志!)が刑期を終えて塀の外へ。
喜んで迎えに行ったら彼の出所を快く思わない組織の銃弾雨あられ。
巻き添えくらって負け犬の犬死。ここまでは普通のヤクザ映画。
彼らの死体は冷めないうちにキチガイ博士(田口トモロヲ)が卸価格でお買い上げ。
博士は、二人の死体の「使えそうな所」を寄せ集め、足りない部分は金属補完して、サイボーグを作り出しました。
頭部損傷を免れた鋼は、憧れの兄貴の体と一心同体になり「フルメタル極道」として再生したのです。
いやあ、馬鹿ですねえ。でもギャグでもサイバーパンクでもなく、悲愁・哀愁てんこ盛りの昭和ムード歌謡テイストなところが泣かせます。
パワーを開放したフルメタル極道の「大暴れ」は言葉にできないので是非映像で確認してください(凄いよ)。
うじきつよしも良い味出してますが、何と言ってもキチガイ博士・田口トモロヲの怪演が光ります(田口トモロヲと遠藤憲一はホント暴れ馬ですね)。