出演者と設定からかなりな「雰囲気系」(イギリス映画だし)を期待していたのですが、80年代ど真ん中の偏差値貧乏映画でした。
「ハンガー」(1983年/トニー・スコット監督)
オープニングの激安MTV映像で悶絶。
ジャンルはホラーですが、私的には同年に作られた「フラッシュダンス」と同じ括りの映画です。
歳をとらないはずのデヴィッド・ボウイが一気に老化して、しかも吸血鬼であるが故に死ぬこともできず、という前半はまずまず。
ところがラストで前半の伏線が総崩れ(以下ネタバレあります)。
え、なんでスーザン・サランドン自殺できるの?(死ねないんじゃなかったっけ? 結果未遂なんだけど、だったらドヌーブのあの取り乱しようは何?)、なんで階段から落ちただけでカトリーヌ・ドヌーブの早回し老化が始まるの? なんでデヴィッド・ボウイら老化吸血鬼の肉体が朽ちていくの?(死ねないんじゃなかったっけ?)
もう???の嵐。せめて破綻の無いオチになっていれば、まだ「まあ、そこそこ面白かったかな」くらいの印象になっていたのでしょうが。
やっぱ80年代のカルチャーは駄目だ。見てくればかりで中身がない。