デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

老眼親父 V.S. ワイルドバンチ! ミスター・ノーボディ

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150対1! しかも、1の方は老眼爺、150は無法騎馬集団ワイルドバンチ

いかにも日本人が好むシチュエーションです(勿論、イタリア人もね)。

「ミスター・ノーボディ」
(1974年/トニーノ・ヴァレリ監督)


ワルキューレをアレンジした勇壮かつお茶目な音楽に乗って、地平線の彼方から土煙を蹴立ててやって来る150の騎馬軍団ワイルドバンチ

こいつらいっつも走ってて、どこからどこに向かっていて普段はどこにいるのかさっぱり分からない謎の軍団です。

迎え撃つは伝説の老ガンマン、ジャック・ボーレガード(ヘンリー・フォンダ)。

お話の整理がいまひとつで、ジャックがバンチと一戦交える必然性がちと希薄なのですが、ここは絵柄優先でいきましょう。

知っている限り、最もかっちょいい西部劇の構図です。この絵の前では理屈は無力。

ラストの手紙のシーンが印象的ですが、テレンス・ヒルのインタビュー(DVD映像特典)によると、元ネタは市川崑の「ビルマの竪琴」とのこと。ちょっとびっくりですね。