デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

「サイコ」よりこっちの方が…。 死霊の町

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古典的ながら「オーメン」の“アベ・サターニ”を髣髴とさせる音楽でスタート。

魔女に関する調査でマサチューセッツ州ホワイトウッドを訪れた女子大生が消息不明に。兄と恋人が調査に乗り出すが・・・。

「死霊の町」(1960年/ジョン・ウェイン・モクシー監督)

同年に公開された「サイコ」との共通点がそこかしこに見られますが、DVDの解説によると、クライン・インはこちらの方が1ヵ月早いそうです。

女子大生にフィールドワーク(と宿泊ホテル)を勧めた大学教授(クリストファー・リー!)が実は誘導役なのですが、この構図は「ホステル」と一緒。

霧に閉ざされた、訪れる者もない町ってのは、まんまゲーム版「サイレント・ヒル」ですね(そして劇場版サイレント・ヒルは魔女ものでした)。

女子大生を拉致した所でガラガラビシャーンと閉じる鉄の扉は「悪魔のいけにえ」とタメ張る怖さ。

魔女の巣窟に美女が迷い込むという絵柄は「サスペリア」を思わせます。

「バッタもん」のように思われがち(ってかほとんど知られていない)ですが、オリジンの詰まった佳作だと思います。