「片腕」と言えば「ドラゴン」。
片腕を失ったジミー・ウォング先生は残った片腕を鋼の拳に変え、復讐の鬼に。
そして「片腕ドラゴン」と言えば「空飛ぶギロチン」。
「キルビル」でも栗山千明扮する “ゴーゴー夕張”の武器としてリスペクトされてました。
で、栗山千明の(個人的印象としては姫咲しゅりの)系に連なる八代みなせ(新人)が片腕を失い、クライマックスで「空飛ぶギロチン」(写真)と一騎打ちをするのが、
「片腕マシンガール」(2008年/井口昇監督)
唯一の肉親である弟をイジメの果てに殺された女子高生アミ。
犯人のリーダーは、服部半蔵の血を引く忍者ヤクザ(何じゃそりゃ)木村組の馬鹿息子。
単身乗り込んだものの拷問の末、片腕切断(主人公が囚われて肉体的損傷もしくは欠損を負うというのはマカロニの黄金律)。
無くした片腕にガトリング砲(!!)を装着したアミは情け無用命無用の鉄騎兵「マシンガール」となって血のスプリンクラーを大解放。
まあ、設定も設定ですが、ここからの描写が半端じゃありません(いや、ここまでも大概酷かったですが)。
脚本上の疑問点(両親亡くしたアミの食費・学費はどこから?、最初に殺した奴の親は警察官なのにアミが指名手配されないのは何故?など)は多々あるのですが、腕やら首やら飛んでくうちに感覚が麻痺して、途中からどうでもよくなってしまいます(笑)。
アミは少なくとも2回は死んでると思いますが、もはや大事の前の小事。復讐という目的のためにはあらゆる(表現)手段が正当化されねばなりません。
キッチュでポップなゲロゲロ絵巻・・・最高です。