デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

「ノーカントリー」の元ネタ? 突破口!

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ほんの2~3万ドルの小金稼ぎのつもりで田舎の銀行を叩いたしがない農薬散布屋チャーリー(ウォルター・マッソー)。しかし数えてみたら75万ドルの大金が。

やべえ、こりゃマフィアの隠し金だ・・。

と気づいた時にはもうマフィアの殺し屋モリー(ジョー・ドン・ベーカー)がひたひたと。

「突破口!」 

(1973年/ドン・シーゲル監督)


チャーリーはトレーラー暮らしの貧乏人ですが、機転が効いて狡猾かつ用心深い素敵な中年。

主人公が「思慮が浅い(=馬鹿な)」ために危機に陥るという設定が大嫌いなので、この危なげのない展開は実に心地良いです。

相方の若造はアンディ・ロビンソン。「ダーティーハリー」のさそり、「ヘルレイザー」の人間生着ぐるみ父ちゃんという香ばし過ぎるキャリアの人。

農薬散布用複葉機と言えば「カプリコン1」のテリー・サヴァラスですが、こちらでもクライマックスで大活躍。

唯一解せないのは、ウォルター・マッソーのモテ男ぶり。ほとんどジェームス・ボンド。敵ボスの秘書の自宅に踏み込んでそのままベッドインって、いやあ、それはあり得ないだろ。