デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

見所が二つもある。それでいいじゃないか。 スペース・サタン

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土星くんだりまで行って三角関係の痴話喧嘩(正確には殺し合い)。

栄えある第1回ゴールデン・ラズベリー賞で「作品」「主演男優」「主演女優」のトリプルノミネートを達成。褒める所なぞビタ一文・・いえ、あります。ありますとも。

 

「スペース・サタン」
(1980年/スタンリー・ドーネン監督)


土星の衛星軌道上のスペースコロニーで「食糧危機の地球を救うため、水耕栽培の研究に勤しむ」事を口実に毎日セックスしているカーク・ダグラスファラ・フォーセット

このアダムとイブの楽園にハーヴェイ・カイテルがこんにちは。おっといい女がいるじゃねえか、俺ともしようぜ。嫌よ。じゃ自慢のロボットで爺さん殺して独り占めだあ。

なんというくだらない展開。密室+殺人ロボットというお膳立てにもかかわらず、緊張緊迫まるで無し。

ただ、見所はあります。それはハーヴェイが持ってきた脳細胞組み込み型ロボット「ヘクター」のデザインとファラの乳首

ジャミラのようなシルエットに細く伸びた首と点灯管(グロー球)のような眼。

キャメロンが「ターミネーター」のスケルトンを発注する時に「C-3POじゃなくてヘクター」という注文を出していたそうです。

ファラの乳首はほとんどサブリミナルな瞬間映像ですが、気合と根性があれば観れます(笑)。

紆余曲折あったようですが、折角スタンリー・ドーネンを担ぎ上げてきたのですから、3人+1台で歌って踊って殺しあえば「カルト」な名作になったかもしれないのに(因みに音楽はエルマー・バーンステイン)。

いやあ残念。