デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

合掌、大原麗子。 獄門島

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大原麗子さんがお亡くなりになりました。

“旅立ちは独り”が人の定めとは言え、この炎天下に死後2週間越・・寂寞感を禁じ得ません。

大原さんで印象に残っている映画と言えば、

「獄門島(1977年/市川崑監督)

大原さんの演じたヒロイン早苗は後に遥くらら秋吉久美子高島礼子らが演じておりますが、儚さ、危うさ、気品全ての面で大原麗子には及びません(断言!)。

大原麗子に限らず、了然和尚役の佐部利信、お志保役の大地喜和子、鵜飼役のピーターなど脇もキャラ立ちまくり。最強です。

原作と違う犯人を仕立てた関係で、あちこちに細かい齟齬や矛盾が見られますが、勢いと雰囲気で考える余地を与えません。

原作に忠実なバージョンも観てみたいですが、事件の鍵を握る三姉妹と謎を解くきっかけとなる俳句がアレなので、原典忠実なリメイクは最早不可能。

今となっては貴重な1本です。どこかの局で追悼放送しないかな・・。