
ジョン・フランケンハイマーが撮るはずでしたが、製作準備段階で急死。
ポール・シュレーダーが後を継ぎましたが、撮影終了後に解任。
三度目の正直でレニー・ハーリンが全編撮り直してようやく完成。
「エクソシスト ビギニング」(2004年/レニー・ハーリン監督)
1作目でマックス・フォン・シドーが演じたメリン神父の若き日を描くプリクエル・・なのですが。
エクソシストのエピソード1だと思うと「う~む」、レニー・ハーリンの映画として見れば「頑張ったね」。
ナチス絡みの忌まわしい過去が捨てさせた信仰を、悪魔との戦いを通して取り戻す、というプロットは上出来だと思いますが、B級アクション風の演出がなんとも「安い」。
スプリンターの如き疾走を見せるCG悪魔を、魔法の言葉ひとつで粉砕するクライマックスは、笑うべきか脱力すべきか一瞬迷いました(脱力を選択)。
この監督、単発の見せ場は作れるのですが、兎に角、大味&一本調子なので、緊張感が続かないのですよ(例:クリフハンガー)。
こうなると没になった「ポール・シュレーダー版」が気になります。
ポール降板の理由は「血が足りない」という“なんじゃそりゃそりゃ”なものだったようですが、サイコ・ホラーとしてのエクソシスト(まあ「3」がそれに近かったですが)も興味津々。
「Dominion」のタイトルで海外版DVD(写真)は発売されていますが、いかんせん字幕が・・。
確かにスクリーン・ショットを見る限り、華々しいシーンは無いようですが、心理サスペンスと割り切って観てみたいと思います。
※Dominionスクリーン・ショットはこちら→http://www.moviescreenshots.blogspot.com/2008/07/dominion-prequel-to-exorcist-2005-part_6122.html
※関連:「エクソシスト3」→2008年3月23日
「イラクロケの見返りは血糊?エクソシスト(の音声解説)」→2009年3月10日