ううむ・・。
ケンシロウの如く拳を突き出しても、押さえ切れない「突っ込み所」。
ここまでいい加減な作りの映画観たの久しぶりです。
「沈黙のテロリスト」(2001年/アルバート・ピュン監督)
頭に“沈黙”って付いてんだから、当然セガール親父があたたたたで万事解決なアクションを映画だと思って観たのですが・・。
まず主役はセガールではありません(なんですとぉ?)。トム・サイズモアです。
更に、(終盤の数秒を除き)セガールが拳法を使いません(な、なんですとぉ?)。
セガール親父の役は爆弾処理班の棟梁。連続爆破事件を追うのは刑事役のトムで親父は時々能書き垂れるだけのアドバイザー。
途中から、親父がトムを「くれ」の一言で爆弾処理班に引き抜くのですが、おいおい、お前どんな人事権持ってんだよ。
爆弾テロ犯にデニス・ホッパーという大物起用したのに味も深さも幅も無し。
景気の良い爆発シーンは過去作からの流用のようで、唯一の見せ場「爆弾解体」も「や、やる気あるんですか?」なそっけなさ(ホント脱力度満点です)。
止まった腕時計をトムが修理して親父が「初の爆弾解除だ」。で、最終爆破のキーアイテムが腕時計・・当然これが伏線だろうと思ったら、完全に素通り。
冒頭で殉職するトムの相棒の黒人少年刑事の演技の酷さは完全にギャグ。トムが「Oh!No!」って言ってたのは、彼の演技に対してだったんでしょうね。
観た人に文句を言う気も起こさせない沈黙のテロリスト。正しい邦題です。