本日現在でタイトルに“沈黙”という単語が入る作品が36本(TRUE JUSTISシリーズ含む)、「DENGEKI 電撃」とか「ICHIGEI 一撃」といった“ローマ字+漢字”のタイトル作が7本。
もはや外部記憶装置にでも頼らない限り、題名と内容のリンクは不可能と言って良いセガール映画。
何か中身を思い出すヒントのようなサブタイでも付けてくれればと思います。
本作なら『タイで坊主とシャバダバダ』とか『太って呪って吹き替えて』とか。
娘が旅行先で誘拐され、怒りオヤジが殴りこみ…という設定は5年後の「96時間」と(オヤジが元CIAという設定も含めて)まんま一緒。
1分1秒無駄にしないリーアム親父と比べるとセガール親父はゆったりまったり。
この緊張感の無さがセガール・リズム。
本作の特徴は、「少林サッカー」のアクション監督、チン・シウトンを迎えた事とタイが舞台になっていること。
少林サッカーと言えば、“クンフー”“CG”“ワイヤーワーク”。
タイと言えば“ムエタイ”“オカマ”そして“坊主”。
ここに“太りすぎてアクションできないセガール親父”という与件が加わった結果、
“激しい動きは敵と相棒に任せ、自分は手の動きとアップのみ。やられた相手はワイヤーで景気良くすっ飛んで、全身映す時はスタント吹き替え。動きの少ないところはCGで変化をつけて、最後は坊主パワー”
という他に類を見ないアクション・レシピが誕生しました。
今回、最も手ごわかったのが呪術師。作戦に失敗した雑魚なんざ、眼力ひとつであの世行き。盗んだセガールの服を藁人形に巻き、血を吹きかけて針をぷすりぷすり。
反応してセガールの心の臓がちくりちくり。
この呪いを坊主軍団が祈祷で迎撃。正に真言呪い返し(帝都物語かよ!)。
うーむ、新しい(笑)。流石セガール。