一体どこから突っ込めばいいのか、しばし呆然五言絶句。
「2012」(2009年/ローランド・エメリッヒ監督)
エメリッヒに何かを期待するほど私もウブじゃありませんが、「愛すべき馬鹿映画」程度には仕上がっていて欲しいと思っても罰は当たらないでしょう。ところが・・。
災害に乗じて、家族再生、お父ちゃん威信回復ってパターンはもういい加減終わりにしてください。
この家族に対して悪者的立場の人が何人か登場するのですが、私には全く悪者に見えません。
むしろ居丈高に正義とか平等とかを主張するいい者的立場の人がうざったくて。
天文学的な偶然とラッキーがミルフィーユのように積み重なるのは、この手の映画のお家芸的ギャグですが、世界中で何億人と死んでる中で何故君ら家族にだけとことん都合のいい展開になるのか。
脚本もエメリッヒのようですが、この人ホント人間描写が駄目駄目です。
唯一ウディ・ハレルソンの海賊DJだけがいい味出していました。
特撮はまあ及第点。特に豪華客船が津波で横転するシーンは全ての窓の中で人が床転げ回っていました。
本当にノアの箱舟作るとは恐れ入りましたが、樋口版日本沈没と大差ないです。
※参考:「インディペンデンス・デイ」→2008年3月8日
「何度観てもグダグダ。でもカシミール最高!GODZILLA」
→2009年2月24日