デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

珠玉のB級メタ・ホラー。 ポップコーン

イメージ 1
あと3週間で取り壊される映画館(パラダイス座っぽい)。そこに思いつく限りの仕掛け(ギミック)を施してホラー映画上映会。

羨ましい。なんて楽しそうなんだ。

そしてイベント当日、劇場は惨劇の舞台に・・。最高です!

「ポップコーン」(1991年/マーク・ヘリアー監督)

3Dだけでは飽き足らず実物大の模型を飛ばし、客席に電流を流し、劇中と同じ匂いを流す・・・元ネタは勿論ウィリアム・キャッスル

キャッスル・ネタとしてはジョー・ダンテ監督の「マチネー/土曜の午後はキッスで始まる」がありますが、これは93年。

メタ・ホラーな学園モノと言えば「スクリーム」ですが、こっちは更に遅くて96年。

時代を先取りしているのに陽の目を見ていないのは、全編に漂う圧倒的なマイナー感故でしょうか(ま、だからこそ、愛おしい訳ですが)。

オカルトチックな前半が、単なるスラッシャーになってしまう失速感は否めませんが、「ファントム・オブ・パラダイス」に通じる悲哀があるので善しとします。

主演のジル・シュエレンは、89年に「処刑教室―最終章―」でブラピと共演し、「オペラ座の怪人」のヒロインとしてロバート・イングランド(ファントム役)と共演しています。

ネーヴ・キャンベルと並ぶスクリーミング・クイーンになる可能性は十分あったはずなのですが(顔もジルの方が好み)。

なんと言うか、こういう「報われなさ」に愛着を感じてしまいますねえ。

※参考:「プロムナイト/スクリーム」→2008年4月17日
    「レイアの苦悩が年輪に・・。スクリーム3」
     →2009年3月5日