デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

44 v.s. 357 ダーティハリー2

イメージ 1

クリント・イーストウッド様、満80歳のお誕生日おめでとうございます。記念してこれを。

ダーティハリー2」

(1973年/テッド・ポスト監督) 

 

前作のハムラビ法典(眼には眼を!)がソクラテス理論(悪法も法)になっている事にそこはかとない違和感を覚えますが、実はシリーズで一番好きだったりします(笑)。

延々と44の横顔を映し出すガン・フェティッシュなオープニング(しかも静止画じゃない。じっと構えている動画!)で中坊魂鷲掴み(何せ原題MAGNUM FORCE)。

タイトルが終わるとゆっくりと撃鉄上げて、“This is 44 Magnum~”から始まる1作目のキメ台詞。そしてドーン!

前半で44撃ちまくり。更に白バイ警官リーダー(スタハチ前年のデビッド・ソウル!)に357持たせて「おお!クライマックスは44vs357か!?」と思わせて地味ぃなバイク対決というスカし方も堪りません。

脚本はカタ派ミリアス地獄の黙示録)と社会派チミノディア・ハンター)の異業種タッグ。“法の網をかい潜る悪党を処刑する白バイ警官グループ”というタカ派ネタの社会派展開」。見事です。

ラロ・シフリンの音楽も前作よりボリューム・アゲアゲでいい感じ。

射撃大会の決勝戦(コンバット・シューティング)で、ハリーが警官を撃ってしまう所とか暗示的で巧いなぁと思います。