
カイザー・ソゼ。
名前は誰でも知っているが、実体はその存在も含めて謎。裏社会の生ける伝説。
この映画の面白さの何割かは、カイザー・ソゼというネーミング・センスに因るものだと思います。
(1995年/ブライアン・シンガー監督)
昨日の“意外な展開”映画から1本チョイスしてみました。
カリフォルニア、サン・ペドロ港。コカインを積んだアルゼンチン・マフィアの船舶が爆発・炎上。船の中は死体の山。
奇跡的に生き残ったマフィアは病院で恐慌状態。わめきちらす母国語からかろうじて聞き取れた単語は・・
「カイザー・・ソゼ!」
お話自体は、船を襲撃した一味の生き残りヴァーバル(ケビン・スペイシー)を語り部とする回想形式で進むのですが、これ以上は説明するのがもどかしい上に無意味。
蓋を開けてしまえば一発ネタなのですが、語り口が巧妙でタネ明かしの手際がマジシャン並みなので、妙な爽快感が残ります。
で、もう一度頭から見直すと、あの時のあいつの台詞は矛盾している、とか、この人の回想にこの映像は変、とか作り手がわざと残した手がかりがチラチラと見え隠れ。
果たして何者なのか、いやそれ以前に実在するのかカイザー・ソゼ。
これがもし長音も濁音も無いマイケル・トミタみたいな名前だったらミステリアスな雰囲気は出なかったでしょう。やはりネーミングは大切です。
これ観たら、是非「最終絶叫計画4」をご覧ください。
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