デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

生身ジェイソンは隙だらけ。 13日の金曜日Part2

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これが後にブレーキの壊れたブルドーザーとなり、終いにゃ宇宙にまで行ってしまう不死身のホラー・アイコンと同一人物とは到底思えません。

デビュー直後のジェイソンはまだまだ生身のマザコン殺人鬼でした。

13日の金曜日Part2」

(1981年/スティーブ・マイナー監督)


ジーンズに片目頭巾というファッション・センスは洗練の彼岸。鋤を振り回す姿は“血まみれ農夫の復讐”。

的を外して空振りした挙句、あろうことかお姉ちゃんの反撃を許すとは。

ホッケーマスクと出合って、無敵の殺人鬼としての自覚を持つにはまだ若干の時間が必要なようです。

お話は超テキトー。ジェイソンを主役に抜擢した以外は何の新味もなく前作の縮小再生産。

あれ、犬って殺されたんじゃなかったっけ? の疑問が消えないうちにラストシーンで大混乱。

ドアの外で物音。ドア横で身構える兄ちゃん(ポール)。ベッドの上で鋤を構えるお姉ちゃん(ジニー)。

と、ベッド後方の窓ガラスぶち破ってジェイソン襲来。スローモーションにジニーの悲鳴が被って白くフェード・アウト。

次の瞬間、救急車に運ばれるジニー。生きていたのか?!

「ポールは? ポールはどこ?」

そうだよ、ポールはどこ行った? あと肝心のジェイソンはどうなった?

まさかあれが(1作目同様の)幻覚だったとかじゃねえだろうな?と訝る暇も与えず救急車走り去ってエンドクレジット・・終わりかい!?

脚本書いたら1回くらい読み返せロン・カーズ(←デビュー作が「毒ガス学園スカンクス」)。