『皆様、機長のヘイデンです。お食事中恐縮ですが、非常事態が発生しました。右手をご覧ください。エンジンが燃えております。左からはカリブ海が急速に近づいてまいります。現在計器類は機能しておりませんので、皆様ベルトをお締めください。トロマヴィル航空を代表してお詫び申し上げます。お飲み物は無料に致しますので、乗務員にお申し付けください。ありがとうございました』
長々と引用してしまいましたが、作品の空気感は十分ご理解頂けたかと思います。
「悪魔の毒々プラトーン」
(1988年/マイケル・ハーツ&サミュエル・ウェイル監督)
旅客機が墜落したのはキューバ領のとある小島。
累々たる屍の山の中、奇跡的に(?)生き延びた乗客(眼が見えなくなった女が一人いるだけであとは無傷)は島を探検、すると・・。
なんとそこはテロリストの秘密基地でした。
米国に対する大規模テロ攻撃を翌日に控えたテロリストは旅客機の乗客を米国のスパイと勘違いしてマシンガン乱射。
なんてこった、こうなったら殺やれる前に殺れ、だ!
一行は、何故か猛毒の吹き矢を携帯している謎の英国紳士とベトナム後遺症のカー・ディーラーを中心に次々とテロリストの武器を奪って完全武装、攻撃開始!
トロマとは思えない本格的戦争映画。孤島の森が妙に区画整備されているように見えますが錯覚です。
テロリストのキャンプにはエイズに感染した人間細菌兵器やら、顔がくっついた双子やら危ない人がてんこ盛り。
素人集団がいつしかプロの軍隊になっていく様が(実はヤバイんだけど)感動的。くっそー、よもやトロマで感動するとは・・何か悔しいな(言い難いけど「トロピック・サンダー」より遥かに面白い)。
ラスト(エンドロール後)には蒲田行進曲が憤死しそうな脱力カットが待っています。
※ちょっと展開が似ている→「トロピック・サンダー」→2009年12月31日
※ちょっとテイストが似ている→「ドラゴン特攻隊」→2010年9月4日