
何故か頭の中を“♪月も火星も遥かに越えてぇ~ええ~”というメロディが渦巻いてしまいました。
遊星フローラが猛スピードで地球に大接近(どう見ても静止していますが)、ランキン中佐らはフローラに爆薬を仕掛けてこれを粉砕、一件落着と思ったら隊員に付着した謎の液状生物が宇宙ステーション、ガンマー3号で大繁殖・・
という一粒で二度美味しいSF活劇です。
現時点から観れば「前半がアルマゲドンで、後半がエイリアン」という事になりますが、当時の視点だと「前半が妖星ゴラス(62年)で、後半がバルンガ(66年)」という事になりましょうか。
特筆すべきは怪物フローラ(←遊星と同じ名前)のデザイン。
たった一滴の体液が、船内のエネルギー(電気)を吸収して爆発大増殖。瞬く間に二足歩行する怪物に。
放電する長い触手をゆ~らゆ~らと揺らしながら「ほ~ら触ると感電するわよ」と言いたげに集団で擦り寄って来る様は、ゾンビを凌ぐ怖さです。
フローラの鳴き声は「キャプテン・ウルトラ」のメタリノームの流用だそうで(あ、それであの曲が脳裏に!)
宇宙空間の描写における科学的根拠の無さは時代が時代ですし致し方ないでしょう。
68年はアポロ8号による有人月軌道調査段階。月面着陸は69年です(ここで「2001年宇宙の旅も68年だぜ」とか言い垂れる奴は思いやりの無いただの人でなしです)。
出演者は全員外人(クレジットが見事にカタカナまみれ)、吹き替えはテアトル・エコーが担当(すげーレベルの高い吹き替え)。
米国公開タイトルは「THE GREEN SLIME」。なんかトイザらスで売っているおもちゃみたいですね(センスねぇ~)。
※参考:「妖星ゴラス」→2008年7月17日
「宇宙からのメッセージ」→2009年6月5日