
大ヒット作にカルト映画の香りを加えたパクリの二重奏。
「パラノーマル・エンティティ」(2009年/シェーン・ヴァン・ダイク監督)
タイトルの通り、「パラノーマル・アクティビティ」+「エンティティ 霊体」な“なんちゃってPOVホラー”。
おお!って事は色情霊のあんな真似やこんな真似が克明にビデオカメラに写し取られているのか? 流石、パクリ×低予算なヤリ逃げ企画!
と期待して観たのですが、もの凄~く真面目なバッタモンでした。
父ちゃん事故で亡くした母ちゃんがテンパって自動書記の真似事したら父ちゃん霊降臨・・と思ったらこいつが“なりすまし”でトウの立った母ちゃんよりピチピチギャルの娘のがいいやと乗り換えて超常現象頻発。その一部始終を息子がビデオ撮影・・ってなお話。
どうせ後出しジャンケンなんだから、もったいぶらずにポルターガイスト現象とかバンバン出して、娘も空中浮遊しながら犯られちゃうくらい開き直ればいいのに、展開もテイストも本家パラノーマルと全く一緒。
しかも、冒頭でで豪快に結末説明しちゃっているから緊張感ゼロ。
ただ、本家と間違えて借りた人がいたとしても、パクリである事に気づかないかもしれない程度のレベルにはなっています(どっちも大した出来じゃない、という前提で)。
監督は「地球が静止した日(The Day The Earth Stopped)」や「トラ ンスモーファー・リターンズ」の脚本書いたりしている“その道”の達人。
この手法は完全に飽きましたが、もし、「最終絶叫計画」の最新版をこの手法で撮るのなら、ちょっと観てみたい気はします。
※写真右下は「アルタード・ステーツ」のポスター。何か構図似てません?
※参考:「パラノーマル・アクティビティ(の音声解説by稲川淳二)」→2010年9月2日