デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

メリー・クリスマス! オーメン2/ダミアン

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今月、イカール星人に会いに函館に行ったら、函館山の麓がカラスまみれ。

皆、お約束で「ヒッチコックの鳥だあ!」とか言い垂れていましたが、カラスで思い出す映画と言えばやはりこれでしょう。

オーメン2/ダミアン」

(1978年/ドン・テイラー監督)


別に「クロウ」でもいいし、カラス神父という飛び道具でも良かったのですが、なんとなくクリスマスっぽい感じがしたので(え、しない?)。

登場するカラスは1匹ですが、ひと睨みで婆は悶死、爺は氷の湖にドボン。中年女はねんごろに両目潰してトラックの前にエスコート。実に手際の良い仕事ぶりです。

1作目がアレだったので割り喰ってますが、3作目がアレなので相対評価で得をしている微妙な続編。

職人ドン・テイラー(この頃「ドクター・モローの島」「ファイナル・カウントダウン」と絶好調?)の軽快な演出でサクサク魅せます(その分、格調はないけどね)。

荘厳なテーマ曲「アヴェ・サタニ」も作風に合わせて景気よくアップ・テンポ。

中東の町の細い路地をジープが疾走するオープニングに被る“速度5割増”のアヴェ・サタニはエライ事かっちょいいです。

このシーン、色合いと言うか肌触りが「新・猿の惑星」に似ているなぁと思ったら、監督・音楽同じ組み合わせなんですね。

出自を知ったダミアンが、苦悩しつつも運命を受け入れる過程が(超早送りで)描かれている辺りが二番煎じ+αな新機軸でしょうか。

で、ここにもランス・ヘンリクセンが!

凄ぇなあ、この人。ダミアンを守り、空飛ぶピラニアと戦い、ターミネーターに職場壊され、パンプキンヘッドとシンクロし、エイリアンに千切られ、プレデターに襲われ、ピンヘッドに殺され・・。

ジャンル映画の重鎮ですな。

※参考:「殺人魚フライング・キラー」→2008年2月5日
    「ヘルレイザー/ヘルワールド」→2008年5月21日
    「ターミネーター」→2009年6月19日
    「依頼人とシンクロする復讐者。パンプキンヘッド」
     →2010年12月4日