デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

きーぷ・うぉっちんぐ・ざ・すかぁーい! 血を吸う宇宙

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『もう遭えないのか?』

『遭えるかも。でもあなたは私に気づかない。だって私は全然別の人間になっているから』

と書くと、「天国から来たチャンピオン」のような恋愛ものを想像しちゃいますが、いやあ・・(照笑)。三輪ひとみが諏訪太郎になったら普通気づかねえよ。

『おう、久しぶりだなあ。何だよ忘れちゃったのかよ、俺だよ俺。真・由・美。お前、俺の左の乳首ばっか吸ってたろ。今でも左だけ乳首がとんがちゃってさぁ・・あっははははは』

いい話だ、うん。

「血を吸う宇宙」(2001年/佐々木浩久監督)

警視庁に飛び込んできた若妻・里見(中村愛美)。「娘が、娘が誘拐されたんです!」

しかし、帰宅した夫は刑事たちに「娘?うちには娘なんていませんよ」

そこに現れた謎の女霊媒師(由良宣子)。刑事(下元史郎)が「誰だお前は?どこかで遭ったような」

霊媒師の放った使い魔(首無し女子高生)に導かれて辿り付いたのは、風呂もトイレもない奇妙な住宅。

娘は実在するのか? “宇宙猿人ゴリ”リスペクトな“パンチのテーマ”を歌い暗躍する政治家亀山パンチ(上田耕一)の正体は? FBIを名乗る謎の男(阿部寛)とパツキン女ルーシー(栗林知美)の目的は?

嗚呼、やっぱり書いてて虚しい。

そこかしこに前作「発狂する唇」の残照が残っているので、先にこっち観ちゃうと面白さ半減かもしれません(ルーシーはしっかり前作で頭皮剥がされた跡が残ってるし)。

中村愛美がゲ○って歌って犯されて、もお約束(三輪ひとみより歌は巧い)。

唐突な「遊星よりの物体X」ラストのキメ台詞絶叫に呆気にとられている間にエンド・クレジット。

高橋洋にとって、この脚本はマジなのかタチの悪い冗談なのか。小一時間居酒屋で問い詰めたい気分ではあります。