“田舎に泊まろう!”をテキサスでやったら多分半分くらいはスタッフごと帰って来ないんじゃないかと思います。
“悪魔のいけにえ”の場合は、あの家にさえ行かなければ助かるかもしれませんが、町ぐるみで邪教集団となると最早逃げ場はありません。
「悪魔の追跡」(1975年/ジャック・スターレット監督)
キャンピング・カーで田舎にバカンスに行ったら、うっかり黒ミサ目撃しちゃって大騒ぎ。
★あらすじはこちら参照。
オカルト・ブームに便乗していますが、クライマックスはタイトル(原題:Race With The Devil)通り、大カーチェイス。
ローリング(クラッシュ時の横回転)の速さと回転数はちょっと対抗馬が思いつかない出来栄えで、気合の入ったカー・スタントを披露してくれます。
監督の経歴見ると、「暴走!ヘルズ・エンジェルス(出演)」、「地獄のライダー・血の暴走(出演)」、「殴り込みライダー部隊(監督/出演)」、「スタント・ライダーズ」、「チェイス/地獄の逃避行」だったりするので、オカルトをダシにしてカー・スタントをやりたかっただけなのかもしれません。
とは言え、中盤の「実は周り全部が敵なんじゃないか」的疑心暗鬼(実はその通りなのですが)にかられる展開もなかなかに魅せます。
その要因は住民の顔。
何というか、“これが田舎者(レッドネック/ホワイト・トラッシュ)だ!”な顔のオンパレードで、田舎怖え!を強烈に印象づけています。
あとはやっぱり“樹”。ホラーで樹は最重要アイテム。実に良い枝ぶりです。
DVDには日本語吹き替えも収録。山田康雄はイーストウッドのイメージが強いですが、ピーター・フォンダも“いい感じ”です。