デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

ダン×イデ奇跡の邂逅。 戦え!マイティジャック

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『お前、名前は?』
『弾・・超七』
『どこから来たんだ?』
(黙って天を指差す)
『なるほど。遥かな星がふるさとさって訳ね』

掛け合いと言い、銃撃と言い、この二人がこんなに息の合ったコンビだったとは。

「戦え!マイティジャック/第12話・13話マイティ号を取り返せ!!(前編・後編)」(1968年9月21日・29日放送/満田かずほ監督)

ゲンダ隊員(二瓶正也)のミスで万能戦艦マイティ号が敵の手に!

責任を感じるゲンダの前に現れた謎の風来坊・弾超七(森次晃嗣)。

科特隊イデ隊員とモロボシダンが2ショットを決めたファンなら知らぬ者無しな名エピソードです。

ウルトラセブン」と違い、眉間に皺寄せる必要の無い風来坊を森次晃嗣が実の伸び伸びと楽しそうに演じています。

ジャンプの掛け声が「ジュワ!」だったり、緊迫した場面で意を決した表情で懐に手を入れ、ゆっくり取り出したのが真っ赤なペンチだったり、作り手も遊びまくり。

無駄に大仰なナレーションはウルトラ警備隊ソガ隊員役の阿知波信介。更に、ウルトラセブンスーツアクター上西弘次もゲスト出演。総力戦です(笑)。

特撮も半端ありません(担当は円谷生え抜き、佐川和夫)。

1秒600コマの超ハイスピード撮影によるマイティ号海面浮上シーン、円谷ライブラリ総動員のコンビナート爆破シーン、全くブレが無い自衛隊戦闘機の編隊操演、そして霞ヶ関ビルに突入するマイティ号・・。

どれも物凄い迫力です。物凄い迫力ですが、困った事がひとつだけ。

現在我々は、コンビナートが爆破されると(備蓄石油が打撃を受けると)日常生活にどのような影響が出るのか、飛行物体が高層ビルに衝突するとどのような事になるのか、リアルに体験(目撃)しています。

スゲーでは済まされない現実感覚を持ってしまったのが実に残念です。