
メジャー系ホラー・アイコンの中で最も思い入れの無いキャラ、それがフレディ・クリューガーです。
理由は色々ありますが、やはり“ファッション・センスの無さ”と“お茶目な性格”が怖さを相殺してお笑いにしちゃってるからだと思います。
なので、オリジナルに対するこだわりは限りなくゼロ。ハードルは極めて低い・・と言う前置き(言い訳とも言う)付きで、そこそこな仕上がりだったのではないかと。
少なくともリメイク版「13日の金曜日」よりは遥かに楽しめました。
「エルム街の悪夢」(2010年/サミュエル・ベイヤー監督)
役者が変わってもフレディは怖くなく、強そうにも見えず、むしろ貧弱(いきなり致命傷じゃねえか)。
ただ絵作りはお上手。
図書館の棚が小刻みに震えている所とか、ドラッグストアと夢の世界を同アングルでオーバーラップさせる所とか実にいい感じ。
MTV出身だから何でも駄目って訳ではないんですね。
犠牲者の中で状況的に一番嫌ぁな死に方をするジェシー役のトーマス・デッカー君ですが、北村一輝に似ていると思いませんか?
本来なら、まず“お、ジョン・コナーじゃん”と思わなければいけないのに、出てきた瞬間、“あれ、何でX星人がこんな所に?”
部屋の中を景気良くすっ飛ばされて、空中でささらもさらにされちゃう娘クリス(ケイト・キャシディ)は「96時間」で拉致→薬漬け(多分レイプも)→オーバードーズという不幸のフルコースを完食・・、難儀なプロフィールの人、多しです。