そ、そんなにレザボアごっこがしたかったのか?!
こりゃ、ちょっとリスペクトってレベルじゃないぞ。完全にリメイクじゃねえか。しかも、劣化コピー。うーむ。
「SCORE」 (1995年/室賀厚監督)
海外ロケ+予算の大半をつぎ込んだ銃火器戦の心意気は買います。
好きな映画のあれもこれもオマージュしたい、という気持ちも分かります。大型車を運転すれば“♪漕げ漕げ漕げよ”と歌いたくなるでしょうし、この歌出されたら屋根に飛び移るしかないでしょう。
人間は常に2種類あるし、思わせぶりな側近には折り紙を折らせたくなるでしょう(勿論、銀紙でね)。
でもよう、こんなに自主映画の匂いがナパーム・イン・ザ・モーニングに立ち込めてたんじゃ、観てるこっちも「痛たたた!」。
黒のスーツに身を包んだ5人組が宝石強盗(リーダー:小沢仁志)。町外れの廃工場で、現金を持った雇い主の到着を待ちますが、ここで仲間割れ。更にブツの横取りを企むバカップルが乱入して銃撃戦勃発。
まずこのバカップルがイライラの元凶。頭の悪い奴がプロの上前ハネるという構造が気に入りません。この展開にするのなら、最初からバカップル主人公にして感情移入させてもらわないと。
で、プロが4人も揃ってトーシロに出し抜かれる間抜けさがイライラに拍車。
弾撃つ仕草はキマってますが全然当ってないし。撃てる時にとっとと撃たない奴はメイン張る資格無し。
あとお前ら何撃ってたんだ?BB弾か?ペイント弾か?何故、江原修は蜂の巣になるくらい被弾(至近距離のショットガンも喰らってなかったか)しているのにピンピン走り回ってるんだ?
幸いにして鉛弾を頂戴した経験がないので、確かな事は言えませんが、何発も弾喰らってる状態で、梯子上ったり、走行中のトラックにぶる下がったり、走ったりなんて事はできないのではないでしょうか。
銃火器にこだわった割にはそこいら辺の考証(と言うか当たり前の人間構造)がデタラメで白け度MAX。
ただ、「デスペラード」は同年同月公開、「フェイス/オフ」の公開は3年後なので、“物まねかと思ったらオリジナルでした”なシーンも多々。
ロン毛の宇梶剛士はご愛嬌(「よくやったなチャ~ンス!」って言い方は妙に耳に残ります)。