デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

ひと泡吹かせてやるぜ! 処刑軍団ザップ

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問題です。発症したら致死率100%、年間5万人を殺している病とは?

答えは 狂犬病

え、人間も狂犬病になるの? はい、元は犬や猫や鼠ですが、ヒトを含めた全ての哺乳類に感染するんだそうです。

という豆知識を踏まえて・・。

「処刑軍団ザップ」(1970年/デヴィッド・ダーストン監督)

とあるアメリカの田舎地。ダム建設が決まって町は閑散、人口僅か40人。

ここにサタンを信仰する薬中ヒッピー集団がこんにちは。

無人のホテルに陣取り大騒ぎ。姉ちゃん輪姦されて、爺ちゃん袋叩きにされた少年は復讐を決意。

獣医の爺ちゃんの猟銃で裏山の狂犬射殺、医療器具で血を抜いて、ミートパイに混入。これを喰ったヒッピーたちはたちまち白い泡吹いてご感染。

狂犬病ウィルスは犬の唾液に含まれているので、咬まれないと感染しないそうですが、撮影に使ったミートパイは半分腐っていたそうなので、食アタリ兼狂犬病って事で…。

発症前のヒッピー姉ちゃんがダム建設作業員と集団宴会(?)したもんだから、屈強な作業員が次々罹患、真っ白い泡ぶくぶく吹きながら大暴れ

いやあ、この集団発狂シーン最高です。リメイク・クレイジーズの100倍インパクトがあります。

狂犬病は、角膜や臓器の移植をしない限り、ヒト→ヒト感染しないそうですが、ヒッピー達はLSDを常用していたので、予想もしない発症の仕方をしているようです(笑)。

一応、感染者は“病人”なのですが、知った事かとばかりに警官隊一斉発砲

生存患者がいない(皆死んでいる)から、いいようなものの、もし、なんとか氏病のような患者集団やその支援団体があったりしたらタダでは済まなかったでしょう。

リン・ローリーの映画デビュー作にして「発狂三部作」(←勝手に命名)の1作目。

最後に監督の素敵なコメントを。

『クレイジーズは俺の映画に似ている。パクったな、ロメロ!』