デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

比類無き名コピー。 バッド・テイスト

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“グロッと、さわやか”


かつてここまで力強く下品でシズル感溢るるキャッチ・コピーがあったでしょうか。

私の中では「オースチンパワーズ」(1作目)の、

“バカも休み休みイエーイ!”


と肩を並べる不朽の名コピーです。

 

バッド・テイスト

(1987年/ピーター・ジャクソン監督)


海岸沿いの田舎町カイホロに宇宙人襲来! 一夜にして住人は消失。しかし、いきなり軍隊を派遣しては目立ちすぎる。

事の真相を確かめる為に派遣されたのは、“エイリアン調査局防衛サービス課”の精鋭(?)4名。

エイリアンの目的は宇宙フランチャイズのファースト・フード・チェーンに供給する食材(人間)の確保。要するに“肉の商社”ですね。

何てこった! このままじゃ地球が奴らの安愚楽牧場に! 許さん、殲滅だ!

本作を音で表現すると、ヌルヌルぐちゃぐちゃズルズルゲロゲロどかーんチュイーン…(以下略)。

お好きな人は万歳三唱、駄目な人は唾ぺっぺ。

“あの”ピーター・ジャクソンが、新聞社に勤める傍ら、休日を利用して4年の歳月を費やして完成させた“金はないが時間と情熱だけは売る程あるぜ”な自主映画。

ニュージーランドですから羊も大活躍(ロケット・ランチャーのシーンは大ウケ)。

現在出回っているDVDは「コレクターズ・エディション」と銘打っていながら、88分の短縮版(オリジナルは99分)。

キャッチも“糞喰らえ!”という知能レベルを疑うものに差し替えられているので(何考えてんだハピネット)、観るのであれば、にっかつビデオから出ているVHSを入手する事をお薦めします。

1日も早く「オリジナル全長版+たけし軍団による吹き替え収録」で再発売してください。

ロード・オブ・ザ・リング」と「キングコング」でしかピージャクを知らない人に、本作と「ブレインデッド」を立て続けに観て、嫌ぁな気分になってほしいと思います。

※参考:「ニュージーランド芝刈りマサカー! ブレインデッド」→2008年9月6日