レンタル落ちの中古ビデオテープという“色褪せた地獄”から一気に極彩色のBlu-rayへ。
しかも、True HD5.1ch。長生きはするものです。
「ヘルレイザー2」(1988年/トニー・ランデル監督)
お話に関しては、2009年5月30日のレビューを御参照ください。
雰囲気重視の前作から地続きの続編ですが、2作目のルールに従い、風呂敷でっかく血糊倍増、新キャラ投入というスペクタクル路線。
特筆すべきはビジュアル化された地獄。
立体迷路のような古城風回廊。その地平線の向こうに屹立する地獄の支配神リヴァイアサン(写真上)。
このマット画の雰囲気が実に味わい深く、CGではちょっと出せない異界感を醸し出しています。
この地獄を望み、新たなるセノバイトとして生まれ変わったチャナード医師。
強いんだ、こいつが。並み居る魔道士たちを一撃で撃破(でも、ちょっと弱すぎないかオリジナル魔道士軍団)。
人間の姿に戻る魔道士はちっと白けますが、オープニングのピンヘッド誕生シーンは秀逸。
人間エリオット・スペンサー大尉が、パズル・ボックスを開くと中から鉤鎖が飛び出し地獄へ。顔面を縦横に切り刻まれ、その交差点にガスガスと釘が打ち込まれる・・。
『・・嗚呼、何と甘美なこの感覚・・』
ま、ありていに言えば単なる変態なのですが(笑)、度合いが半端ないので、魔道士(セノバイト)という立派な呼び名を拝命することが出来ました。
どんなジャンルでも他人を凌駕するトゥー・マッチな境地に達すれば、ワン&オンリーな立場を確立する事ができるという訓えです(頑張れ!変態!)。