デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

悪魔と暴走inユーゴスラビア。 ザ・トレイン

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♪トレ~ン、トレ~ン、走ってゆけ、トレ~ン、トレ~ン、どこまでも!

と思わず口ずさんでしまいたくなる馬鹿一直線の暴走絵巻。

こういう明らかに力の入れ所を間違えている作品…大好きです!

「ザ・トレイン」(1989年/ジェフ・クイニー監督)

数百年に一度しか行われない祭りを見学するためにユーゴスラビアに出向いたアメリカの学生グループ。

ところが着いてみたら「どこの原住民族だよ?!」な集落にどう贔屓目に見てもまともじゃない村人たちが「いらっしゃい」。

おいおい、こりゃ、ちょっとヤバいんじゃないか?と思いつつ案内された小屋に入るとやにわにドア板打ち&放火(ここで一人炎上)。

なんとか逃げ出して、近くを走る蒸気機関車に飛び乗ったものの、こいつがデビル・トレインだったから、さあ大変。

運転手を轢き殺し(勿論首チョンパ)、燃料係を燃料にし、車掌を連結してアンストッパブルな大暴走。

レール無視、トラック蹴散らし、沼をも走破。邪魔な学生は首撥ね、串刺し、真っ二つ(「オーメン1&2」の主要な死に様を完全網羅)。

村人の、そして機関車の目的は、学生の中の唯一の処女と魔王ルシファーの婚姻の儀式(ええ??!!)。

気がつけば機関車は大暴走の末、元の集落に逆戻り(「ねじ式」だ!←写真下参照)。

雰囲気としては、「悪魔の追跡」→「暴走機関車withオーメン」→「魔鬼雨」って感じですが、偏差値は貧乏通り越して極貧・赤貧。

やたらゴアシーンに力こぶ。暴走ミニチュア機関車も思わず突っ込みを控えたくなる真摯な作り。

因みに原題は「Beyond The DoorⅢ」。シリーズものかと思いきや、「Ⅰ」が「デアボリカ」で、「Ⅱ」が「ザ・ショック」です・・何の繋がりもありません(笑)。

イタリア/ユーゴスラビア合作で、配給がアルバトロス。疑う余地の無いバッタモンです。

※参考:「ザ・ショック」→2008年5月16日
    「人の一生は悪魔の余興(サントラ絶品!)。デアボリカ
     →2010年6月8日

    「どこだトラボルタ!? 魔鬼雨」→2010年7月7日
    「咆哮する鋼の四重連暴走機関車」→2011年4月10日