デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

いつか街で会ったなら。 俺たちの勲章/最終話「わかれ」

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『竹中! チエさんは死んだんだ! これは罠だ! 逃げろ!』

自分を売った女を殺すために脱獄した男、女に男を売らせた刑事、男の銃口の前に全身を晒す女、女が生きているというガセ情報に釣られて病院に現われる男、

そして二人の刑事のわかれ。

「俺たちの勲章/最終話・わかれ」
(1975年9月24日放送/降旗康男監督)

 

松田優作×中村雅俊。元祖バディ・ドラマの最終回です(チャンネルNECOで11月2日放送)。

ラストだけあって女優陣が豪華。

覚醒剤卸業者・竹中に狙われる女・チエに片桐夕子(「大江戸マル秘おんな医者あらし」!)、竹中を手引きするやさぐれ女に吉行和子(「愛の亡霊」!)、チエのルームメイトに桜井浩子(「おんな牢秘図」!)。

どうです、艶やかでしょう(笑)。ひとりも脱ぎませんが…。

チエを殺され、竹中を二度に渡って逃がし、一般市民を銃撃戦の巻き添えにしてしまった事で、五十嵐(中村)は辞職、中野(松田)は田舎町に左遷

『奴は…奴は…刑事をやるにはやさし過ぎるんですよね』

『お前も辞めると思ったよ、中野』

『俺は…デカ以外の事は出来ない人間ですから…』

横浜を去る五十嵐と射撃練習場で笑いながら、泣きながらマグナムを撃ち続ける中野。青春刑事ドラマのほろ苦い幕切れ。

♪それでもいつか、どこかの街で、会ったなら肩を叩いて微笑んでおくれ…。

 

★ご参考