折角の素材をドブに…。 斬撃 ZANGEKI
吸血ゾンビ対日本刀セガール!
実にそそられる題材です。「ブレインデッド」のクンフー神父再臨か?
セガール親父が、日本刀を十字にかざして「化物め、私の蹴りを受けてみろ!」な大見得切って大暴れ・・な展開を期待した私が馬鹿でした。
「斬撃 ZANGEKI」(2009年/リチャード・クルード監督)
まず原因不明のウィルスが蔓延して、感染者は生血を求める吸血ゾンビになり、都市機能が崩壊・・という何度聞いたか分からない設定がナレーションで語られます。
大型病院に篭城した民間人数名が脱出口を求めて院内を彷徨い、そこにハンターと呼ばれるゾンビ狩りチーム(セガール他)が合流して出口を目指す・・ってちょっと待て。
お前ら皆外から入って来たんだろ? 何で出口探して右往左往してるのよ。
目指す出口は“シャッター”としか語られませんが、そこは特別な出口なのか? 普通の病院だぞ。バイオハザードみたいに地下トンネルを走る列車があるわけじゃないだろ。
当該地区を空爆して感染者殲滅を図る空軍の出撃タイムリミット(「もう待てん!」)という既視感満開の状況と、院内の不毛な会話(「出口はどこだ!」)を交互に繰り返して時間稼ぎ。
時折ゾンビとの格闘が挟まれますが、セガール親父は燃費抜群のエコノミー・アクションで手ぇ抜きまくり(まぁ肉が付きすぎて動くに動けないのでしょうが)。
「少数派の私たちの方がすでに化物よ」なんて台詞もありますが、そりゃいくらなんでも「地球最後の男」に失礼だろ。
関係者は「ザ・ホード/死霊の大群」100回見直しの刑です(←せめてこのレベルには達してくれ)。
※参考:「28週後」→2008年6月9日
「REC」→2010年4月28日
「REC2」→2010年4月29日
「真の主人公は誰だ!?ザ・ホード/死霊の大群」→2010年11月6日
「究極の愛の形。 香港ゾンビ」→2011年4月26日
「着眼は買いますが…。コリン LOVE OF THE DEAD」→2011年8月24日
「その愛は本物か? ベルリン・オブ・ザ・デッド」→2011年10月28日