初めてプレイしたアドベンチャー・ゲームが「バイオハザード」(1998年発売のプレステ版ディレクターズ・カット/デュアル・ショックVer.)だったのは単なる偶然ですが、以降のゲーム人生を決定的にした運命の出会いでした。
こんなに怖い、そして面白いゲームがあったのか・・。
後にプラットホームの進化に伴い、やたら美しくリニューアルされてしまいますが、続編も含め、プレステ版1作目(写真上2点)を超える作品はありませんでした(「5」以降は未プレイ←後日PS4でやり込み。「6」未プレイ。「7」で挫折)。
ポリゴンのガサガサした質感、血飛沫が張り付いた壁紙、神経を逆撫でする音楽とSE…そして何より、視点を固定する事によって生まれる死角の恐怖。
その廊下の突き当りには、そのドアの向こうには、何が潜んでいるのか…。
持てる荷物は僅か。武器は限定され、弾も、体力回復の為の薬もギリ。下手をしたらサバイバル・ナイフ1本でゾンビのお相手をしなければなりません。
このゲームが映画化されると聞いた時は、てっきり洋館を舞台にしたサバイバル・ホラーになると思っていたのですが、出てきたのは中途半端なアクション映画でした。
「バイオハザード」
(2001年/ポール・W・S・アンダーソン監督)
小説であれゲームであれ、原作に手を加えるのは常套手段なので、強すぎるオリ・キャラ(ミラ・ジョボのアリス)が出ようが、SFチックなテイストになろうがそれはそれで構わないのですが、ホラーかアクション、どっちかに振り切れて欲しかったなぁ。
原因は監督が、ゲーム以上に「エイリアン2」のファンであった事が大きいようで。
まあ、ゲーム版「2」は明らかに「エイリアン」→「エイリアン2」の流れ(ゴシック・ホラーからアクション映画へ)を意識しているので、選択は間違っていないのですが、だったら銃火器系アクションに徹してくれよ、と。
ケルベロスやリッカー、潜入・脱出用地下列車などゲーム版への目配せもあるにはありますが、申し訳程度。
ただ、隊長がサイコロ・ステーキになるレーザー・トラップ(写真下から2番目)は、2005年のゲーム版「4」に採用されていて(写真下)、本家取りの趣向もあります。
私は“無人街マニア”なので、ラストのラクーン・シティ壊滅カットひとつで「合格!」ではあるのですが(同様の理由で「オメガマン」も合格)。
ミラ・ジョボ・バイオは懲りずに続くようですが、それはそれとして、一度ゴシック・ホラーとしてのバイオを観てみたいものです。主演はジル(シェンナ・ギロリー)で(男前なミシェル・ロドリゲス姐さんでもいい)。