まずは上のおっさんをご覧ください。
これは「キングコング対ゴジラ」の1シーン。
あれ? こんなおっさん出てたっけ? 勿論オリジナルには登場しません。これはアメリカの伝統芸“外国の映画に勝手に撮り足した映像突っ込んでアメリカ映画にしちゃうぞ”を駆使して作られた別物です。
「キングコング対ゴジラ[USバージョン]」(1962年/オリジナルは本多猪四郎監督)
大昔にアメリカでVHSを購入したのですが、いきなり宇宙ステーションが出てくるわ、妙な解説者がちょこちょこ顔出すわで大混乱(全編英語吹き替えだったので余計)。
最も衝(笑)撃的だったのが、写真のおっさん。
その手に持っている謎の新聞は何だ?
日本語なら何でも良かったのか? 何で見出しがパンシロンなんだよ。
“静かなドン”に至っては、縦横の区別も無しかい!?
しかし、今にして思えばこの新聞、実は預言書だったのではないでしょうか。
本作の主人公は高島忠夫。高島忠夫と言えば、「クイズドレミファ・ドン!」、そして鬱病。
静かなドンの上に書いてある“アトラキシン”とは抗不安薬の事です。
つまり、ドレミファ・ドン!とはしゃいでいる高島もいずれアトラキシンが必要な静かなドンになるぞ、という恐怖の予言。
恐るべしアメリカ。
設定その他に関する疑問は、映画秘法ライター、Bazilさんのサイトで氷解しました。
何と本作、「地球防衛軍」と地続きという設定になっているようです。
ミステリアンとの宇宙戦争に勝利し、戦利品として徴収した宇宙ステーションを使って、国連本部から全世界に衛星放送を送っている・・って、おいおい。
謎のおっさんはジェームズ・ヤギ扮する国連日本支部の特派員オームラ。
なぁ、その新聞で全世界に何を伝えようとしたんだオームラ?
※Bazilさんのサイトはこちら→http://blog.livedoor.jp/badzilla/archives/50330350.html