デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

ハスターを浅~く考察。 這いよれ!ニャル子さん(其の参)

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寄せては返すネタの海を泳ぎきるのは年齢的にちいっと困難(特に最近のアニメ、特撮ヒーロー、ゲームネタ)なので、今回はクトゥルー関連、特にハスターに的を絞ってみます。

 

這いよれ!ニャル子さん(其の参)


ショタとしてデザインされたハス太を見た時に感心したのは、ちゃんと黄色い服を着ていたところ(OPでハス太が読んでいる新聞のようになものには黄の印が印刷してある)。

ハスターは元々ラブクラフトから生まれた邪神ではありません。

ハスターについて最初に言及したのはアンブローズ・ビアス(1842-?)です。

「羊飼いハイタ」の中で牧羊者の温厚な神として登場しているそうです(未読です!)。

その後、ロバート・チェンバース(1865-1933)の「黄衣の王」で都市の名とも神の名ともとれる存在として暗示され、ラブクラフトが「闇に囁くもの」で“ユゴスよりのもの”と対立する概念として取り上げます。

現在のハスターのイメージが確立したのは1931年にオーガスト・ダーレスがスコラーとの合作で発表した「潜伏するもの」。

ここで、ハリ湖に封印された旧支配者ハスターが登場します。

『指きりげんまん、嘘ついたらハリ湖の水千杯飲~ます』(ハス太)

更にダーレスは、1939年発表の「ハスターの帰還」で、ハスターとクトゥルーの対立の図式を導入。

『もともとクトゥルーとハスターは種族的に仲が悪いんですよ』(ニャル子)

因みに、ハスターの生みの親、アンブローズ・ビアスは1913年12月26日付けの書簡を最後にメキシコで失踪しています。

メキシコで何があったのか? ビアスを主人公にその顛末を綴ったのがフロム・ダスク・ティル・ドーン3」です。

※ご参考