全身血まみれトゲだらけ。 ダスク・オブ・ザ・デッド
英国TOTALFILMの「30 Most Gruesome Movie Diseases」(意訳:こんな病気で死ぬのは嫌だあ!ベスト30)で堂々の2位。
今、スプリンター・ウィルス(トゲトゲ菌)の正体が明らかに。
「ダスク・オブ・ザ・デッド」(2008年/トビー・ウィルキンス監督)
なんでこんな邦題にしちまったかなぁ。
吸血鬼ものでもゾンビものでもありません。寄生体ものです。
強いて擁護すれば“篭城もの”という意味において「フロム・ダスク~」と「ナイト・オブ~」の特徴を汲み取ってはいますが…。
海外版のオリジナル・ポスターの写真も上げておきます。日本のビデオ屋さんのセンスの無さが良く分かりますね。
“誕生日に星を見ながらセックスをする”という素敵過ぎる目的で田舎にキャンプに来たアベックの車をお尋ね者カップルがカージャック。
立ち寄ったガソリン・スタンドのトイレには全身血まみれトゲだらけの男が。
最初の犠牲者、途中の犠牲者含めて登場人物全6名。制作費のほとんどがオープンセットのガソリン・スタンドとクリーチャーデザインで飛んだのではないかと思われるウルトラ低予算ホラー。
見所はトゲトゲ寄生体の一点ベット。90分足らずの時間を引っ張るには十分すぎるアイデアです。
惜しむらくは、肝心のクリーチャー登場シーンになると突如カメラが手持ちアップこま切れに切り替わって何がどうなっているのかさっぱり分からなくなること。
低予算だから仕方ないという訳知り顔の納得はマニアの奢り。
メイキング見るとクリーチャー役の人(体操選手やパントマイマー←CGじゃなくて着ぐるみメイン)が、相当“不気味な動き”を研究していただけに全体像を拝めなかったのは残念無念。
もうひとつ。心優しき逃亡者と精神病んだ彼女、やたら行動的な女とやる時ゃやるぜな青二才というウルトラステレオタイプなキャラ設定が個人的には全く駄目でした。
世間的にはやたらと評価の高い1本ですが、「うーん、そんなにいいか?」が正直なところ。
これ観た後だと「フィースト」って良く出来た映画だったんだなあ、と思います。