デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

咆哮…。 進撃の巨人/第7話・小さな刃

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“この世界は残酷だ。
 そしてとても美しい。
 …いい人生だった”

万策尽き果てて死を覚悟したミカサ。しかし、巨人の手に落ちる刹那、反射的に閃く折れた刃。

“何で? 諦めたはずなのに。何故、立ち上がる? 何故、あがく? 何のために? 生きる意味なんて、もうどこにもないのに…。何が私を?”

原作にはないこの独白は「あしたのジョー」の金竜飛戦的で実にタメが効いています。

そして脳裏に響くエレンの“戦え!”という言葉。

“ごめんなさい、エレン。私はもう諦めない。二度と諦めない。死んでしまったらもう…あなたのことを思い出すことさえできない。だから何としても勝つ! 何としても生きる!”

今週もオットコ前。完全に主役の座に納まったミカサ姉さんです。

進撃の巨人/第7話・小さな刃-トロスト区攻防戦-」(2013年5月22日BS11放送/立川譲作画演出)

住民避難は完了したものの、立体機動装置がガス欠で壁を登ることが出来ず、町の中心部で孤立することになった第104期訓練兵たち。

肝心のガス補給班は補給任務を放棄して本部に籠城。

本部を守るべき駐屯兵団は増兵部隊編成任務を傘に撤退(要するにバックレ)。ここはオリジナル追撮カットですが、いい感じに原作を補完しています。

「俺に資格があるのか? 責任ある立場になる資格が!?」

仲間を見殺しにせざるを得ない状況になったジャンの苦悩もキャラの深堀に貢献。今回に限らず、アニメオリジナルのカットは原作を殺さず幅を広げる事に成功しています。

そして、巨人を屠る謎の巨人。

ビンタ一発でもぎ取られた巨人の頭が市街を飛びぬけて尖塔の窓にぶちあたるまでのカット割りとアングル、スピード感…作画スタッフは本当に頑張っています。

全2クール、先は長いですが何とかこのレベルをキープしてください。

※今週のMVPはサシャの「あほー!」かな。