アニ…落ちて。 進撃の巨人♯25(最終回)壁
終わりました、第1期全25話。何はともあれ作画スタッフお疲れ&ありがとう。
ラストカットがアレになるのは予想通りでしたが見せ方がなぁ…。
原作通りだと切るに切れないのは分かりますが、それでも敢えて…。
「進撃の巨人/第25話・壁-ストヘス区急襲-」(2013年9月30日放送)
最後の演出は、いとがしんたろー、徳土大介、肥塚正史、荒木哲郎。総力戦です。
巨人となって対峙するアニとエレン。その佇まいはティガvsイーブル・ティガ。その戦い模様は第一次直上決戦。
ここでのエレンのアニに対する独白が個人的には「うーむ」。
梶裕貴が「僕に出せる低音はこれが限界です」なドスの効かせ方をしているのですが、ここは普段のエレンの(冷めて優しい)声でやらないと駄目でしょう(そもそも怒りの感情を覚醒させて巨人化したという演出が間違っている。ここは「世界は残酷なんだから」というミカサの諦観を受け入れて巨人化という原作の流れで行かないと)。
両者はストヘス区の街並みを薙ぎ倒しながらバトリング。被害出し過ぎな気もいたしますが、最初で最後のタイマン市街戦。まぁ巨人が街中で殺り合えばこうなるよね、って事でよろしいのではないでしょうか。
先週、「ええぇ、カットかよぅ」と思った“礼拝中の教会にアニが倒れこんで信者下敷き”シーンは今回に。このシーンがないとウォール教のニック司祭が話に関われませんし、てっきりニック司祭に壁の謎について語らせる伏線だと思ったのですが…。
壁をよじ登るアニに追いつくためにエレンがミカサを投げるアストロ球団ジャンプはカット(見たかった!)。
「アニ…落ちて」
アニの両手の指を全て削いで額に降り立ったミカサの凪いだ表情は絶品。
この後のエレンの一瞬の躊躇(結果、アニの結晶化を許してしまう)とそのことに対するアルミンの非難は不要。
普通に父との約束を思い出して硬化、で良かったです(アルミンのしたり顔の観察と分析が鼻についてきました)。
ついでにエレンの暴走とそれを“人間性を捨て去れなければアニには勝てない”という理屈に繋げたアルミンの解説と勢い余ってアニを捕食しようとするエレンとそれを阻止する脚を怪我しているはずのリヴァイも全部不要。
本作にエヴァのイメージが重なるのはマイナスでしかありません。
最終回に関してはアニオリ部分がほぼ全て裏目に出ている感じです。
最後のまとめとか一切いらないので、アストロ球団ジャンプでアニを落としたミカサのすぐ横で壁が剥がれ落ち、見上げたハンジと同時に壁の中の超巨人を発見する、という所でバサッと切ってしまえば良かったと思います。
尺が許せば、ニック司祭の
「あの巨人に日光を当てるな。何でもいい、光を遮るものを被せろ! 急げ!」
という台詞でカットでも良かったですね(究極の寸止めだな…)。
エンドカードは原作者自身による「俺達の戦いはこれからだぜ!」打ち切りエンドパロ。
原作が足りないので2期の実現には最短でも1年以上かかると思いますが、なるたけ早目に再開して下さい。