デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

異文化交流ミリタリーラブコメ。 フルメタル・パニック!

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戦闘しか知らない若き兵士(実践軍事オタク)と傍若無人な女子高生。

軍でメカでラブで萌え。これは異文化交流ミリタリーラブコメ

 

フルメタル・パニック[北米版BD‐BOX]」

(2002年1月~放送/千明孝一監督)


ブラックテクノロジーの出現でちいっとばかし歴史の方向性と世界情勢が変わってしまった20世紀末。

主人公は、どの国家にも属さない対テロ極秘傭兵組織ミスリルの若き軍曹・相良宗介

8歳の時からゲリラとして活動し、現在は傭兵。階級は軍曹。AS(アーマード・スレイブ。ボトムズのA.T.とパトレイバーのAVを足したようなもの)パイロット。筋金入り(=戦闘以外の知識・経験ゼロ)の兵士。

彼にくだった新たなミッション。

“都立陣代高校に生徒として潜入し、千鳥かなめを極秘裏にガードせよ”

日常と言うものを知らず、全てを“軍事的”にしか判断できない(手段を選ばず早期殲滅最優先の)宗介。

対する千鳥かなめは“恋人にしたくないアイドル、ナンバーワン”。

容姿端麗。がさつで乱暴。気は強く優しく喧嘩っ早い。

反目する二人が惹かれあっていく王道展開ですが、“宗介の正体が早々にバレ(極秘裏と言ういらん足枷が外れ)”て“国家の存亡的軍事トラブル”に巻き込まれていくという流れが事態を面白くしていきます。

かなめをガードする理由は彼女が“ウィスパード”かもしれないから。

ウィスパードとは“知っているはずの無い、この世の誰にも知りえないはずのことを知っている人間”。まあ、軍事的に極めて有用性の高い超能力者、といった所です。

お話は、学園内のドタバタと軍事ミッション(宗介の宿敵ガウルンとの死闘とかなめの覚醒)が折り重なって触れ幅の大きい作りになっています。

当然、ヒロインは千鳥かなめなのですが、私的イチオシはテレサ・テスタロッサ

ミスリル作戦部西太平洋戦隊総司令官にして強襲揚陸潜水艦「トゥアハー・デ・ダナン」艦長。階級は大佐。年齢は16歳(宗介・かなめと同い年)。銀髪。

有能な指揮官ですが、天然ボケで運動神経ゼロ。萌え要素を一手に引き受けるお嬢様キャラです。

彼女が宗介に惚れてしまう事で軍事ミッションの間でも恋愛要素を散りばめる事が可能に。

かなめとの“女の戦い、そして友情”な関係と二人の気持ちに全く気づかない朴念仁な宗介というお約束な展開はご愛嬌。

10月25日にシリーズ3作をフル収録した国内版BD-BOXが発売になります。

49,350円と聞くとエライ事高価な印象(いや実際高価なんだけどさ)を受けるかもしれませんが、1話約1,000円だと思えば決して高い買い物ではありません。

北米版のBoxをシリーズ毎に買うと総額1万円前後で済みますが、特典(ドラマCD)やら言語表記(北米版はクレジット、エピタイが英語差し替え)を重視される向きには国内版をお薦めします。