デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

運命の8月31日② とある魔術の禁書目録♯20最終信号

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「確かに俺は1万ものシスターズをぶっ殺した。だからってな、残り1万を見殺しにしていいはずはねえんだ。ああ、綺麗ごとだってのは分かっている。でも違うんだよ。たとえ俺たちがどれほどのクズでも、どんな理由を並べても、それでこいつが殺されていい事にはならねえだろうが!」

あのアクセラレータが、シスターズを守る。体を張って。

とある魔術の禁書目録/第20話・最終信号(ウィルス・コード)」(2009年2月放送/大島大輔演出)

破れかぶれのテロリストとなった天井亜雄に拉致されたラストオーダー。

予定より早く起動したウィルス。ラストオーダーからミサカネットワークに指令が飛べば、1万体近いシスターズが無差別攻撃を開始する。

ワクチンは間に合わない。ウィルスの指令が上位命令文に変換される前にシスターズの暴走を食い止める方法はただひとつ。

ラストオーダーの処分。

「殺せって事か?!」

「そうよ、手遅れになる前にラストオーダーを殺しなさい!」

1万体のシスターズを惨殺してきたアクセラレータが躊躇。

そうだ、ラストオーダーの初期データと現データを照会して異なる信号を全て除去すれば…。それは電子顕微鏡レベルの精密作業。

全神経を集中するアクセラレータに向けられる天井の銃口

発射される弾丸。ベクトル変換の演算をしている余裕は無い。眉間を抉る銃弾。

“…ったく考えが甘えんだよ。誰かを救えばもう一度やり直すことが出来るかもしれねえなんて”

駆けつけた芳川は天井と覚悟の道行き。しかし、意識を失くしたアクセラレータが芳川の切断された動脈から動脈へ、1滴漏らさず血液を送り続けた事で九死に一生

助けたのはカエル顔の医師、ヘヴンキャンセラー。一緒に担ぎ込まれたアクセラレータもまだ生きている…が。

アクセラレータがラストオーダーを守った代償は言語機能と演算能力の喪失。

かつて上條当麻が記憶と引き換えにインデックスを守ったように。

「お願い、あの子を助けてあげて。できなかったら、私あなたを許さない!」

「誰に向かって言ってるんだか。あそこは僕の戦場だよ。そして僕は必ず戦場から帰還してみせるね。今まで独りでずっと戦ってきた患者を連れてさ」

アクセラレータの失った機能を補完したのはミサカネットワーク。

1万近いシスターズの脳がアクセラレータの言語と演算を支援。

これまでの経緯を考えたら到底有り得ない劇的な展開です。ここまで描いて初めてシスターズ編は完結したと言えるでしょう。

いえ、もうひとつ。レベル6シフト計画を弾き出したスーパーコンピュータ“ツリーダイヤグラム”に関わる顛末も…。そっちのエピはいずれまた。