カマキリ、恐竜と続いた怪獣シリーズ、最後は伝説のUMA、ビッグフット。
「MONSTER モンスター」
(2012年/ブルース・デイヴィソン監督)
実録犯罪モノか地球外生物か生まれながらの暗殺者を追ったアニメなのか全く分からない邦題ですが、原題はストレートに「BIGFOOT」です。
80’sロック・フェスティバル開催を控えたラシュモア山麓のひなびた町に身長10m(中途半端な大きさだ…)の巨大猿・ビッグフットが!
安いCGとどうでもいい登場人物(フェスティバル主催の元ロッカー、開催に反対する元相棒のエコ親父、ファーゴのバッタもんみたいなおばさん刑事)が感情移入を頑なに拒んでおりますが、低予算ならではの見所も多々。
まず出し惜しみがありません。
謎の死体が…犯人は一体…なんてミステリーはありません。いきなり登場、死体の山。
人間の命なんて一山幾らとばかりに齧る・潰す。
握って捻って頭噛み切ってポイ。現場には千切れた死体がごーろごろ(地獄甲子園の試合後みたいだ…)。
ロック・フェスティバルのステージは雪と雨でぬかるんだ原っぱに掘っ立てた学園祭以下の代物。観客も数十人。
どう考えても詐欺同然な興行ですが、こんな申し出に引っかかった気の良い奴が。
アリス・クーパー(笑)。
ビッグフットの襲撃にも一歩も引かず、サッカーボールのように蹴り飛ばされて地獄行き。
最後はラシュモア山を舞台にまさかの北北西パロ。
ラシュモアの麓でロックするなら多少時代がズレても「IN ROCK」からの引用が欲しかったなあ。
製作アサイラム、配給ニューセレクト、販売アルバトロス。三位一体の喰わせ物MTVでした。