デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

侵略者を撃て! アウトブレイク・カンパニー♯12最終回

イメージ 1オタク文化異世界侵略と言う絵空事に“日本政府”が介入する事で微妙にリアルなシミュレーションになってしまった物語背景と萌え満開の王道ラブコメ

あちらを立てればこちらが立たず。バランスの匙加減って難しい…。

アウトブレイク・カンパニー/第12話・侵略者を撃て!」2013年12月20日放送/松下周平・荒井省吾演出)

最終回にウルトラマン第2話のエピタイを持ってくるとは(気持ちは分からなくもないですがイマイチピンと来ませんね)。

オタク文化地産地消を実現する事で日本政府への依存を絶とうとした慎一。死神の目つきになった的場局長。

案の定、慎一の寝室に自衛隊の暗殺部隊が。

しかし、待ち構えていたのは先手を打ったペトラルカの親衛隊。

一部自衛隊の先走った行動とトカゲの尻尾切りに走る的場局長。

一旦は引いたと見せかけて、敵国バハイラムの仕業に見せかけた同時多発襲撃を演出し、どさくさ紛れに再度慎一の暗殺に動く日本政府。

学校に放たれた火を見て走り出す慎一。

「学校には“コンプティークル10月号”が…あの雑誌はもう増刷されない貴重なものなんだ!」

ここ、笑っていいの…かな。

炎に包まれた図書館で倒れてきた本棚を魔力で支え、力尽きるまで慎一を守ろうとするミュセルの姿はなかなかに涙を誘うのですが、前後の流れが色々と間抜けで感動に入り浸らせてくれません。

最後の日本政府高官とのやりとりも含め、双方もっと効率的な対処法があったのではあるまいか、と首を傾げる事しばし。

的場局長が根っからの悪人ではなく、筋金入りの役人であったというのも、安堵と肩透かしが入り混じった微妙な感情。

シリーズ全体としては十分に面白かったので、取り立てて文句はないのですが、最終回の落し所としてはもう一工夫欲しかったような気がします。

慎一護衛のため、慎一宅に常駐したペトラルカ親衛隊のひとり(図書館で慎一と手が触れ合って顔を赤らめてしまう娘。写真1枚目)が可愛かったですね。2期があれば伏兵として活躍して欲しいものです。

いっそ2期は「フルメタル・パニック」シリーズの「ふもっふ」と同じスタンスで学園ラブコメ特化型外伝にしては如何でしょうか。