とある高校に通う女生徒たちを入学から進学、受験、卒業まで追ったまったり系学園コメディ。
後に“日常系”と呼ばれる事になるジャンルの走りであり嚆矢であり代表作です。
「あずまんが大王[欧州版DVD‐BOX]」(2002年4月-9月放送/錦織博監督)
特に主人公は存在せず、メインとなる6人の女子とその友人、教師の群像劇(って書くとやたら重そうな感じになるな…)。
のべつまくなしハイテンションな奴とか、動きがとてつもなくスローモーな上に視点が妙にズレている奴とか実際近くにいたらちょっとイラっとしそうな人間もおりますが、共に3年(放送は半年だけど)を歩むうちに情が移って卒業の頃には彼女たちの未来に幸あれと思わずにはおれません。
個人的推しキャラは榊(下の名前は不明)。
174cmの長身でナイスバディ、運動神経抜群のクールビューティ。男女双方から人気がありながら内向的な性格ゆえ友達は少なめ。
可愛いもの(とりわけ猫)が大好きで、猫を見かけるたびに撫でようと近づきますが、何故かなついて貰えません(逃げられるもしくは噛まれる)。
修学旅行先の沖縄で初めて猫(イリオモテヤマネコの子供)が榊の胸に飛び込んで来た時は我がことのように…。
しかも、事故で母ネコを亡くした子猫が榊を求めて本州まで旅をして来るという「母を訪ねて三千里かよ!」な後日談つき。
山猫を意味する沖縄の方言“ヤママヤー”からマヤーと名づけられた子猫は天然記念物という出自を隠して雑種として生きることに(榊は獣医学系の大学に進学)。
国内版DVD-BOXは、OPとEDが各ディスクの最初と最後にしか入っていない構成になっているそうですが、これは絶対間違い。
確かにストーリーものを一気に観たい時などはOP、EDが邪魔になってスキップしてしまう事がありますが、本作に限ってはOP、EDは毎回必要です。
「空耳ケーキ」の楽しげな雰囲気で幕を上げ、「Raspberry Heaven」の荘厳な癒しを以って幕を閉じる…本作鑑賞時の通過儀礼です(欧州版は全話OP、ED付き)。
私は就寝時に1~2話ずつ鑑賞して眠るようにしていました(枕元にリージョンフリーBDプレーヤーと小型液晶を並べてスリープ体勢でビデオを観られるようにしました)。
多少鬱な気分の時も、この曲を聞くと少しは上向いて眠れるような気がします。
“♪願いは星の彼方 願いは必ず叶う
逢いに来て その鍵は未来へ”
“♪信じてる明日を 信じてる君を
Raspberry Heavenひとりじゃないって 約束したねHeaven
Raspberry Heaven 甘い涙 楽園でまた微笑んで”