『私の墓碑に絶対彫ってほしくない。“戦わずして死んだ”などと』
テロリストにボコられながら“ケルベロス・コード”を守ろうとした国防長官のおばちゃん(メリッサ・レオ)が一番かっちょ良かったですね。
(2013年/アントワーン・フークワ監督)
ホワイトハウスに韓国首相が。しかし、首相を護るべきSSは全員半島系テロリストでした。
民間人も無慈悲に薙ぎ倒す謎の空爆機。
ワシントン・モニュメントを道連れに撃墜されるも、地上班が自爆テロでホワイトハウス正門突破。
突っ込んでくる重機関砲搭載のトレーラーと歩兵部隊。一瞬でホワイトハウス周辺は阿鼻叫喚の地獄絵図。
この騒乱に巻き込まれた(と言うか自ら飛び込んで行った)元大統領付SSマイク・バニング(ジェラルド・バトラー)。
僅か13分でオリンポス(ホワイトハウスのコードネーム)を陥落(原題:OLYMPUS HAS FALLEN)させたテロリストvsホワイトハウスを知り尽くした男。
という、絵に描いたようなホワイトハウス版「ダイハード」です。
舞台がホワイトハウスという所が新機軸ですが、逆に言えば制圧までが見せ場で以降は脚本的に大したアイデアもなく、予定調和になってしまうのが残念無念。
テロリストの要求は「日本海海域の第七艦隊と在韓米軍の撤収」。
お、ちゃんと日本海(Japan sea)って言ってるじゃん。
テロリストのもうひとつの目的が、ケルベロス・コードの発動。
核ミサイルが誤射された時に、ミサイルを目的地到着までに空中爆破させるセキュリティコード。もし、このセキュリティがミサイル発射前に発動されたら…。
というのが後半のホワイトハウス奪還と並ぶサスペンスという事になるのですが…。
どうもこの監督さん、ホワイトハウス陥落までに全力出し切っちゃったみたいで、後半はいささか出涸らしと言うかかなり手抜き。
敵味方双方が必ず頭部を撃ち抜いてトドメを刺す非常時の非情にはグッときましたが。
ドンパチの凄まじさに加え、役者陣も無駄に豪華(いるだけモーガン・フリーマンとか、使い捨てアシュレイ・ジャッドとか、見せ場無しラダ・ミッチェルとか)。
今のアメリカの仮想敵国は北朝鮮で、アジアの非常時に日本は蚊帳の外(相談は勿論、連絡すらしてもらえない)なんだなぁ、なんて事をしみじみ考えてしまいました。
エメリッヒの「ホワイトハウス・ダウン」もそのうち観てみようかな。
※あ、続編出来るんだ。次は「London Has Fallen」か…。