
「寂しがりやのくせに他人から率直な好意を向けられるのが怖い。気づかないふりをする。聞こえないふりをする。逃げる。茶化す。誤魔化す。拒絶する。自分は好かれてなどいないのだと自分の心にさえ嘘をつく。先輩が望むなら、理科はこれからもこれまで通りのキャラクターを通しますけど…でもね、小鷹先輩、もうそろそろ先に進んでもいいんじゃないかな。だって…」
「やめろ!」
「だって、理科たちはもう、理科たちはもう…□□じゃないですか」
実写化公開ですか。そうですか。
「僕は友達が少ないNEXT」(2013年1-3月放送/喜多幡徹監督)
ソラ(三日月夜空)とタカ(羽瀬川小鷹)が10年ぶりの再会を果たした第1期のその後。
何と小鷹の元で“真のもののふ”になるべく修行中だった楠 幸村が実は女だったことが判明。
更に! 柏崎星奈が小鷹と(夜空より古い)幼馴染で、親同士が決めた許婚であったという衝撃の事実発覚。
全方位ハーレム状態となった上に星奈から告られてしまった小鷹は、速攻ヘタレチキンの本領発揮して現実逃避。逃げ込んだ先は生徒会。
他人を希求しておきながら、いざ友達・恋人が出来るとなると怖気づいてしまう。
一度ついた逃げ癖は容易には…。
「幸村、何で俺の舎弟なんて続けてるんだ? お前だって本当は気づいてるんじゃないのか? 俺がお前の目指している真の男なんかじゃなくて、ただのヘタレだって」
「はい。私はアニキの舎弟です故」
「だったら何でいつまでも舎弟なんてやってんだよ、お前。意味ねえじゃねえかよ、そんなの」
「意味がなくてはいけませんか? 私は私がそうしたいからアニキのおそばにいるのです」
最後に話を締めたのはこれまでサブキャラだった幸村と理科。
「いつも鈍感なふりして、傍観者きどりで、それができなくなったら逃げ出して…自分の大事な場所を守るために自分がいなくなってどうするんですか! そんな安い自己犠牲で守られている世界なんていらねぇんですよ馬鹿ぁ!」
シリアス路線に大舵切りつつ胸熱をキープ。
「お前が言うな、馬鹿! おまえ自身は一体、何がしたいんだよ?!」
「な、何がしたいか…そんなの決まってる。僕は、友達が欲しいんだよお!!」
これを実写化ですか。そうですか。
メイン3人のアニメキャラと実写キャラを(同一シチュエーションで)並べてみました。
どうして実写になるとこうも安く軽く薄っぺらくなってしまうのか。ストーリーよりもキャラ立ち・キャラ萌えがメインで成り立っている作品を実写にするって事が何を意味するのか分かっているのでしょうか。
「自分はアニメ版も漫画版もあまり知らないが…」(監督のコメント。公式HPより)
「実写映画向きではないことはわかっているが、ライトノベルの未来を考えた結果やむなく許可した」(原作者コメント。WIKIより)
あまりの残念さに言葉もありません。合掌。
※基本設定と1期のおさらいはこちらで
→「突っ込み芸を磨け。僕は友達が少ない[北米版BD-BOX]」→2013年10月26日