
「あっちこっちでいい顔しやがって! そんなに“妹”って響きが好きかゴラァ!」
「血の繋がった妹なんかいらない」
御坂美琴(@とある科学の超電磁砲)の叫びや斑目晴信(@げんしけん)の悟りにも似た一言に耳を傾けると、“妹属性”の心の在り方というのは、
妹=生々しい血縁関係とは無縁の一種のファンタジー
であることが推察されます。つまり理想の妹とは義妹であって本妹(©姫小路秋子@お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよね!!)ではない、という事です。
ただし、これは兄(シスコン)側から見た話で、妹もしくは姉のブラコン側から見るとむしろ血縁マストな感じがいたします。
変態姉さんを持った弟の苦労は「えむえむ!」「バカとテストと召喚獣」をご参照ください。
という訳で、痛兄×痛妹のバカップルドラマを2本続けてご紹介しましょう。まずは其の一。
「お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!」(2011年1月-3月放送/元永慶太郎監督)

高梨修輔は高校1年という年齢に相応しく、脳内がエロ一色に満たされた健全男子(もちろん、その対象には妹・奈緒も含まれます)。
対する妹・奈緒は、兄と一線を越えてもいいとさえ思っている極度のブラコン。
日々、兄に対して悩殺ポーズ(サービス)を取りつつ、いい所で寸止めをかますという生殺しプレイを楽しんでいます。
ある意味、相思相愛なのですが、兄妹という設定が互いのブレーキに。
が、実は二人の間に血縁関係はなく、修輔は知っていながら理性で歯止め、奈緒はとあるきっかけで事情を知りますが、修輔には敢えて打ち明けず。
つまり、互いが血縁でないと知りつつ、互いにこれを隠しているとうい状況、特に奈緒はこの状況を逆手に取って禁断の兄妹プレイを楽しんでいるという倒錯の世界に遊んでいます(どう考えても変態です)。
均衡が崩れたのは、修輔の幼馴染(幼少期にお医者さんごっこをしたいがために“恋人にしてあげる”という嘘をついている)土浦彩葉(つちうらいろは)の登場。
バードウォッチングの如きストーキングを展開し、なりふり構わぬアプローチで修輔籠絡を図る彩葉に妹ピーンチ!
更に、BL本とエロ本を取り違えた事で奇妙な主従関係となってしまったクラス委員長・近藤繭佳(こんどうまゆか)、電波系コスプレイヤー・谷田貝蘭(やたがいらん)が絡んでくるに至って、平穏かつ変態な兄妹の日常は性のバトルロワイヤルへ。
エロに対する真摯で実直な、愛と勇気と行動力と友情で結ばれたAGE(All Genre Ero)探検隊が素敵。